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エヴァンゲリオンをCGで描くのは難しい?

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破


どうも、管理人のタイプ・あ~るです。

さて先日、金曜ロードショーで劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が放送されました。

これは、23日から公開が予定されていた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に合わせてオンエアされたものだったんですが、残念ながら新型コロナの影響で公開延期に…。本当なら今頃は完結編を観れてたはずだったんですけどねえ…。

 

そんなわけで、「シン・エヴァはいつになったら公開されるんだろうなあ」などと思いながら『エヴァ破』を観てたんですけど、放送中に何となくつぶやいたツイートがちょっとバズりまして。

要は「落下してくる第8使徒を阻止するため、3機のエヴァンゲリオンが全力疾走する」というシーンについて、「あれはフルCGで作られた初号機で、実は大変な手間がかかっているのだ!」とドヤ顔で解説したんですよ(エラそうですいませんw)。

ただ、これだけでは少し分かりにくいかな?と思ったので、ちょっと補足させていただきます。

 

近年のアニメーション制作では、CGの果たす役割が極めて大きくなってきており、「ほぼ全てのアニメに何らかの形でCG(もしくはデジタル技術)が導入されている」と言っても過言ではないでしょう。

中でも3DCGは「一つモデルを作ったら複数コピーできる」とか、「カメラアングルや動きを変えて他のシーンに使い回せる」など、作業の効率化による利点が多いため、上手く使えば非常に便利なのです。

当然ながら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』でも色んな場面で3DCGを活用してるんですが、主にそれらは”メカ”に関するシーンでした。

エヴァ破では登場するメカの物量が非常に多く、しかも手描きでは難しいデザインもあるため、飛行機や戦車、自動車、電車、ビルなどがCGで作られたのです。

 

ところが、総監督の庵野秀明さんが『序』のCG表現をとても気に入ったらしく、「エヴァもCGで動かそう!」と言い出したのですよ。もともと初号機のCGモデルは『序』の段階で作っていたため、「そこに走るモーションを加えればいけるのでは…」と考えていたようですが、そう簡単にはいかなかった模様。では、いったい何が問題だったのか?

アニメで「走り」を描く場合、腕や脚は同じ動きを繰り返している(リピートしている)ように思えますが、それではリアルに見えないので、実際はアニメーターが手の位置や大きさや長さを微妙に変化させて描いているそうです。

しかしCGは形が変化しないため、どうしても動きが不自然になってしまう。そこで、TVシリーズからエヴァの作画に関わっていたベテランアニメーターの本田雄さんがラフ原画を描き、それを元にCGの絵を1コマ1コマ調整していったのです。うわー、面倒くさい!

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

なぜなら全部のコマを手作業で直していったら手間がかかってしょうがないし、そもそも同じカットのアングルしか対応できないから、3DCGの利点が活かせないんですよ(というより、本田さんがラフ原画を描いたのなら、それをクリンナップした方が早かったのでは…?)。

CG担当者曰く、「素材がCGなだけで、やっていることは全原画と同じです。本来CGならキーフレームの間の絵はコンピュータが計算して描いてくれるんですが、それでは上手くいかなかった。結局、動きにこだわってコントロールしようとすると、1フレーム毎に手で作り込んでいくしかないんですよ」とのこと。う~ん、キツい!

というわけで、最終的に完成した『エヴァ破』の映像を見ると、手描きの作画と変わらないぐらい見事なクオリティのCGになってるんですが、そこに至るまでには手描きと変わらないぐらいの大変な手間暇がかかってたんですねえ。

 


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