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『エイリアン:コヴェナント』完全ネタバレ映画感想/評価/考察

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■SF大作『プロメテウス』の続編にして、リドリー・スコット監督最新作『エイリアン:コヴェナント』。ショウ博士はどうなった?デヴィッドは何を企んでいる?あのシーンに隠された意味とは?衝撃のラストに刮目せよ!


※今回の記事は完全にネタバレしてます。未見の方はご注意ください。


どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。三連休の初日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、9月15日から公開された『エイリアン:コヴェナント』は、土日2日間で観客動員13万8300人、興収1億9400万円を稼ぎ出し、初登場ランキング1位になりました。

ただし、これは最終興収18.1億円を記録した『プロメテウス』に比べると64.3%の成績で、最終的に10億円を超えるかどうか微妙なラインだそうです。

さらに2週目は第3位、3週目は第8位と徐々に順位が下がっており、観客の評価も賛否両論…というか、やや否定的な意見が目立っている模様。いったいどうしてこうなった?

というわけで本日は、SF超大作『エイリアン:コヴェナント』を観て「これはちょっとどうなのかな〜」と微妙に感じた場面を中心に、ざっくり感想を書いてみたいと思います(割とネガティブな内容なので、この映画が好きな人は不快な気持になるかもしれません。申し訳ない!)。


■あらすじ『西暦2104年、人類初の大規模な宇宙への移住計画のため、地球を旅立った巨大宇宙船コヴェナント号は、コールドスリープ中の入植者2000人を乗せ、移住先の惑星「オリガエ-6」を目指していた。その途中、大事故に見舞われたコヴェナント号は謎の電波をキャッチし、発信元である惑星へと向かう。そこで女性乗組員のダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)は、世にも恐ろしい生物と遭遇!さらにプロメテウス号の唯一の生き残りデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)が現れ、命を救われるものの、次第に不信感を抱いていく。果たして彼の狙いは何なのか?そしてエイリアン誕生の驚くべき真相とは?巨匠リドリー・スコット監督が描き出す恐怖と衝撃のSFホラー超大作!』


※以下、気になったシーンを箇条書きで。


●ジェームズ・フランコが秒殺

映画冒頭、コヴェナント号にアクシデントが起こり、船長のブランソン(ジェームズ・フランコ)が死んでしまう。え?始まっていきなり死亡?何しに出て来たんだよ!実は、乗組員がコールドスリープに入る直前の映像には船長の姿がちゃんと映っているのだ(以下の動画↓)。

ところが、映画本編にはこの映像が入っていない(そのため船長の死が余計に唐突)。キャラクターがいつ、どのタイミングで死のうが別に構わないんだけど、もしこれを見てジェームズ・フランコの活躍を期待した人がいたら、ガッカリするんじゃないかなあ。


●ヒロインがブサイク?

本作の予告編が公開された時、多くの人が「……なんかヒロイン微妙じゃね?」と思ったらしい。ダニエルズを演じたキャサリン・ウォーターストンは、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』でもヒロインを演じていて、その時は特に批判されなかったのにどうして?

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確かに映画を観ると、ダニエルズのアップが微妙に老けて見えるような気がしなくもない(「ハリセンボンの近藤春菜に似ている」という説もあり)。ただ、他の映画に出演しているシーンを観ると、そこまで残念なルックスではないので、髪型や撮り方でたまたまブサイクに見えてしまっただけなのかも。

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●勝手に目的地を変更

今回の話は「2000人の入植者を乗せた植民船が、旅の途中で目的地とは違う惑星に降りる」という展開なのだが、いくら「こっちの方が住みやすそうに見えたから」といっても、そんな簡単に行き先を変更していいのか?客から苦情が出るぞ。


●ヘルメットぐらいかぶれ!

前作『プロメテウス』では、未知の惑星を探索している科学者たちがいきなりヘルメットを脱ぎ出すシーンを見て驚いたが、今回はヘルメットどころか宇宙服すら着用せずに未知の惑星を平然と歩き回るなど、さらに状況が悪化していて呆れ果てた。せめてヘルメットぐらいかぶってくれ!


●登場人物がもれなくバカ

本作を観た多くの観客が同様の感想を抱いたようだが、とにかく登場人物がバカすぎる。生まれたばかりのエイリアンを退治しようと焦って転んだり(2回も)、エイリアンに向けて撃った弾が外れて宇宙船を爆発させたり、船長の判断がことごとく間違っていたり、「もうちょっと頭のいい人間はいないのか?」と。

●ほぼデヴィッドの話だった

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!俺は『エイリアン』の映画を観に来たと思ったら、いつのまにか『デヴィッド』の映画を観ていた。な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…。頭がどうにかなりそうだった…。

というぐらい、ほぼ全編に渡ってデヴィッドが活躍する映画だった。というより、マイケル・ファスベンダーの映画だった。マイケル・ファスベンダーのファンにとっては悶絶必至のシーンが満載であり、大いに満足できるだろう。ただ、物語の主体がエイリアンではなく、デヴィッドに移ってしまったのは残念でならない。

だってもう「エイリアンが怖い」とかじゃなくて、「デヴィッドが怖い」って話になってるじゃん!これはこれで面白いけど、もっと「エイリアンの怖さ」を追及して欲しかった。つーか、どんだけマイケル・ファスベンダーを推してるんだよ!


●マイケル・ファスベンダー祭り

しかもそのマイケル・ファスベンダーが2人いて(デイヴィッドとウォルター)、マイケル・ファスベンダーがマイケル・ファスベンダーに笛の吹き方を教え、マイケル・ファスベンダーがマイケル・ファスベンダーにキスをし、マイケル・ファスベンダーがマイケル・ファスベンダーに戦いを挑む!何を言っているのかわからねーと思うが(以下略


●エンジニア全滅

前作で散々引っ張っておきながら、デヴィッドによってあっさり全滅させられたエンジニアたち。「人類の創造者」としてあれほど特別扱いしていたのに、どうやらリドリー・スコット監督の興味はすっかりマイケル・ファスベンダーに移ってしまったらしい(人類を生み出せるほどの技術を持ちながら、まさかたった一人のアンドロイドにやられるとは…)。


●ホラー映画的な演出が古すぎる

映画終盤、ようやくエイリアンの追撃を振り切ってコヴェナント号へ帰還したクルーたちだったが、再び恐怖に襲われる。その演出が古い!「若い男女がシャワーを浴びていると背後から怪物が…」って何十年前のホラー映画だよ!?

あまりにもベタすぎて、「もしかするとリドリー・スコット監督はギャグでやっているのだろうか?」とマジで悩んだけど、恐らく本気なんだろうなあ(ホラー映画のパロディでも今時こんな演出やらないぞ)。エイリアンを退治する方法も目新しさが無いし、全体的に古臭くて残念。

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●オチがバレバレ

ラスト、「実は彼の正体はウォルターじゃなくてデヴィッドでしたー♪」と真相を明かされても、完全に想定内すぎて「でしょうね!」としか言えないのは大問題だろう。むしろ「これでイケる」と思ったリドスコを叱責したいほどだ。あるいは観客をナメてるのか?こんなの気付かない奴なんていねーだろ!

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というわけで気になった場面を取り上げてみたんですが、前作『プロメテウス』の時も突っ込みどころの多さに批判が殺到したにも関わらず、今回全く改善されてないところを見ると、もう「このシリーズはこういう路線で行くぞ!」ってことなんでしょうねえ(笑)。

しかもリドリー・スコット監督としては、すでにエイリアンへの興味はなくなって、マイケル・ファスベンダー演じるアンドロイドの方を描くことに注力している様子。これはつまり『ブレードランナー』におけるレプリカントとテーマ的に重なるわけで、そっちに対する興味の方が大きくなってるんでしょう。

個人的には「『エイリアン』でそういう話をやらなくても…」と思ったりするんだけど、本人がやりたいならしょうがない(苦笑)。次回作は「AI(人工知能)に焦点を置いたストーリーになる」とのことで、ますますエイリアンから離れていきそうですが、楽しみに待ちたいと思います(^_^)


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