どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。
いよいよ2016年も残すところ後3週間ほどになりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
というわけで、毎年この時期の恒例行事(?)となっている「男の魂に火をつけろ!」のワッシュさん主催の「好きな映画ベストテンを選ぶ企画」に、今年も参加させていただきますよ。なお、今回のテーマは「戦争映画」だそうです。
ちなみに世間では今、『この世界の片隅に』が話題になってて、「それを観てから決めようかな」と思ってたんですけど、なかなかタイミングが合わずに観に行けなかったため(というか近所の映画館でやってない!)、仕方なく普通に選んだら、割と定番ばかりのランキングになってしまいましたよ、トホホ(^_^;)
1位:『プライベート・ライアン』
この映画は、まず劇場で初めて観た時のインパクトが凄かったですね。特に、有名な”オマハ・ビーチ”の戦闘シーンでは、兵士が次々と吹き飛ばされる阿鼻叫喚のビジュアルと、四方八方から飛んでくる銃弾の様子をリアルに再現した凄まじい音響効果にド肝を抜かれました。
しかも、これだけ臨場感たっぷりに戦場を描いた場合、普通ならもっとシリアスで陰惨な内容になりそうなものですが、実話(ナイランド兄弟)を元にした極めてエモーショナルなドラマとして結実させるという見事な構成に驚嘆。さすがスピルバーグや!
2位:『地獄の黙示録』
今さら説明の必要はないと思いますが、フランシス・フォード・コッポラ監督の傑作戦争映画です。本作を好きな理由は、混沌とした内容もさることながら、撮影環境自体がまさに”戦場”さながらの混乱状態に陥っていた、という点なのですよ。
クランクイン直後にメインキャストのハーヴェイ・カイテルが突然降板し、代わりに起用されたマーティン・シーンも心臓麻痺でぶっ倒れ、大型台風の直撃でセットが全て吹き飛び、我儘なマーロン・ブランドによって脚本が改稿されまくる等、トラブルを数え上げたらきりがありません。
初見では「何だこの妙な映画は?」と迷走気味のストーリーに困惑したものの、このような裏事情を知った後に観直すと「あ〜、なるほどね」と納得できたりするわけで(笑)。個人的には、本作を観賞する場合、撮影時のメイキングを収録したドキュメンタリー映画『ハート・オブ・ダークネス』も一緒に観ることをおすすめします(^_^)
3位:『U・ボート』
映画ファンの間には昔から「潜水艦映画にハズレなし」という言葉がありまして、『眼下の敵』や『深く静かに潜航せよ』など、名作・傑作は数知れず。そんな中でも本作は、映画史に残るほど優れた潜水艦映画と言えるでしょう。
限界深度を大きく超えて深く海の底へ潜って(沈んで)行く潜水艦内部の緊張感や、外部と完全に遮断された密閉空間における極限の人間ドラマなど、後の戦争映画に与えた影響は計り知れません。まさにマストな1本です。
4位:『ブラックホークダウン』
1993年にソマリアで実際に起こった壮絶な市街戦を、敢えてドラマチックな演出を付加せずに淡々と描いた戦争アクション。敵地のど真ん中に墜落したヘリコプターの乗組員たちを、果たして救出できるのか?という緊迫感が凄まじい。ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、トム・サイズモア、エリック・バナ、ウィリアム・フィクトナー、オーランド・ブルーム、トム・ハーディなど、出演している役者も豪華ですよ。
5位:『ハートロッカー』
イラク戦争におけるアメリカ軍爆弾処理班の活躍を描いた本作は、第82回アカデミー賞にて、作品賞・監督賞・脚本賞・編集賞・音響編集賞・録音賞の最多6部門を受賞し、キャスリン・ビグローが女性監督として史上初のオスカーを獲得したことでも注目されました。砂埃舞う炎天下で黙々と爆弾を処理するジェレミー・レナーが渋い!
6位:『スターシップ・トゥルーパーズ』
ロバート・A・ハインラインが59年に発表したSF小説『宇宙の戦士』を、『ロボコップ』のポール・バーホーベン監督が壮大なスケールで映画化した本作。戦争映画というよりSF映画なんですが、アメリカにおける”戦争の概念”を、戦意高揚に見せかけた痛烈なブラックジョークとして描いている点が嫌みで面白い。なお、バーホーベン監督は本作の撮影が終わるまで原作の『宇宙の戦士』を一度も読んだことがなかったそうです(笑)。
7位:『イングロリアス・バスターズ』
巨匠クエンティン・タランティーノ監督が、ナチス壊滅を企てる秘密部隊の活躍を鮮やかなタッチで描いた痛快アクション。本作で初めてクリストフ・ヴァルツを見た時、「すげえ!」と仰天しましたよ。英語、ドイツ語、フランス語を流暢に喋り、抜群の存在感を放つランダ大佐を完璧に演じ切った力量に脱帽です。
8位:『火垂るの墓』
これまた説明不要の有名戦争アニメですね。公開当時は『となりのトトロ』との同時上映でしたが、可愛いトトロを目当てに観に行った子供たちが恐怖で泣き叫ぶという事故発生。以降、「やってはいけない二本立て」としてアニメ史に名を残しました(笑)。
9位:『オーガストウォーズ』
↑この予告編を見て「ああ、よくある『トランスフォーマー』のパチもんか」と感じた人が多いと思いますが、全く『トランスフォーマー』ではありません。本作は、2008年8月8日に南オセチアで勃発したグルジア軍とロシア軍との戦闘を描いた”正真正銘の戦争映画”なのですよ。
「じゃあ、あの巨大ロボットは何なんだよ?」という疑問が当然出て来るでしょうけど、それは実際に映画を見て確かめてください(予告編の中にもチラッとヒントが出てるw)。とにかく、ロシア軍の全面協力によって実現した、本物の戦車や重火器による迫力満点の戦闘シーンは必見です。
10位:『ローン・サバイバー』
2005年6月、アフガニスタン紛争時に起きた「4人のアメリカ海軍特殊部隊の悲劇」を映画化した物語。アフガニスタンの山岳地帯で現地の武装集団に取り囲まれたネイビー・シールズですが、文字通り”命懸けの攻防戦”を描いた本作を観て、「あんな状態になってもまだ生きてるのか!?」と生命力の強さに驚愕しました。
なんせ、迫り来る100人以上の敵から大量の銃弾を浴びせられ、高い崖の上から何度も落下し、硬い岩に全身を打ちつけ、手足を骨折して見るも無残なボロボロ状態に成り果てながら、それでもなお生き延びて仲間に救出され、一命を取り留めたというのですから凄すぎる(ただし生き残ったのは一人だけ)。
原作の『アフガン、たった一人の生還』も読んだんですけど、実際はもっと酷いことになっていて、満身創痍で瀕死の重傷だったそうです。しかも現地の人からもらった水を飲んだら悪性のバクテリアに感染し、「体の傷よりも胃のダメージの方が深刻だった」というのだから恐ろしい(この辺のエピソードは映画版ではカットされてますが)。いや〜、ネイビー・シールズの強靭さには驚かざるを得ませんよ(^_^;)
というわけで、僕が選んだ戦争映画ベストテンはこのような感じになりました。
1. プライベート・ライアン(1998年 スティーブン・スピルバーグ監督)
2. 地獄の黙示録(1979年 フランシス・フォード・コッポラ監督)
3. U・ボート(1981年 ヴォルフガング・ペーターゼン監督)
4. ブラックホークダウン(2001年 リドリー・スコット監督)
5. ハートロッカー(2008年 キャスリン・ビグロー監督)
6. スターシップ・トゥルーパーズ(1997年 ポール・バーホーベン監督)
7. イングロリアス・バスターズ(2009年 クエンティン・タランティーノ監督)
8. 火垂るの墓(1988年 高畑勲監督)
9. オーガストウォーズ(2012年 ジャニック・フェイジエフ監督)
10. ローン・サバイバー(2013年 ピーター・バーグ監督)
一つだけSF映画(『スターシップ・トゥルーパーズ』)が混じっていますけど、基本的に戦争映画というものは、「実際に起きた戦争」をベースにフィクションとして物語を構築するか、あるいは実話を映画化したものが大半なんですよね。なので(個人的にはSFっぽい戦争モノも好きなんですが)、割と定番のタイトルばかりになりました。
ちなみに今回ベストテンには入らなかったものの、『シン・レッド・ライン』『日本のいちばん長い日』『戦場のピアニスト』『ワルキューレ』『遠すぎた橋』『ヒトラー最期の12日間』『プラトーン』『カジュアリティーズ』『フルメタル・ジャケット』『ワンス・アンド・フォーエバー』『7月4日に生まれて』『ハンバーガー・ヒル』『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』『野火』『史上最大の作戦』『戦争のはらわた』『スターリングラード』『ゼロ・ダーク・サーティ』『アメリカン・スナイパー』『グリーン・ゾーン』『戦火の勇気』『スリー・キングス』『ジャーヘッド』『フューリー』など、他にもお勧めしたい名作・傑作はたくさんあるので、機会があればぜひご覧ください(^_^)
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