どうも、管理人のタイプ・あ~るです。
さて本日、フジテレビの土曜プレミアムにて劇場アニメ『ドラゴンボール超ブロリー』が地上波初放送されます。
ご存知、鳥山明先生の人気漫画を原作とするアニメ『ドラゴンボール』シリーズは、1986年の『ドラゴンボール』から始まり、『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』、『ドラゴンボール改』、そして2015年の『ドラゴンボール超』まで次々とTV放送されました。
さらに「東映まんがまつり」のメイン作品として映画化決定!1986年に第1作目の『ドラゴンボール神龍の伝説』が公開されると、以降は毎年のように新作が作られ、『ドラゴンボール超ブロリー』は第20作目の劇場アニメとして2018年に公開されたのです。
原作・脚本・キャラクターデザインを原作者の鳥山明先生が自ら担当!過去作品で悟空を苦しめた強敵ブロリーが再び登場し、地獄から舞い戻ったフリーザまでも巻き込んで、悟空、ベジータ、ブロリーたちが壮絶なバトルを繰り広げる!
そんな『ドラゴンボール超ブロリー』の見どころは、何と言っても迫力満点のアクションシーンでしょう。
基本的に本作の作画はほぼ手描きなんですが、戦闘シーンの一部はフルCGで作られ、よりハイクオリティな映像表現を実現しているのですよ。中でも悟空とベジータとブロリーが様々な技を駆使しながら戦う空中戦は必見の素晴らしさ!
『ドラゴンボール超ブロリー』の監督を務めた長峯達也さんは、「CGならではのアクションシーンを作りたい」と考え、プロデューサーに相談。そして東映アニメーションの横尾裕次さんがこの要望に応えるべく、CGアニメーターのみうらさんに依頼しました(三浦ではなく平仮名の”みうら”表記)。
現在、CGアニメーション制作会社「神央薬品」に所属しているみうらさんは、WAOクリエイティブカレッジ卒業後にOVA『マクロス ゼロ』に参加して様々な経験を積んだのですが、その時に出会った板野一郎さんの影響が非常に大きいそうです。
板野一郎さんといえば、『超時空要塞マクロス』におけるミサイルの乱舞がアニメ業界に衝撃を与え、”板野サーカス”と名付けられたほどの伝説的アニメーターで、近年は若手アニメーターの育成にも力を入れているらしい。
そして、2002年から2004年にかけて製作された『マクロス ゼロ』では、手描きの作画だけでなく「マクロスシリーズ」で初めて全面的に3DCGが導入されました。『マクロスプラス』でも一部でCGを使っていましたが、『ゼロ』ではなんと3DCGで”板野サーカス”を再現!
みうらさんはその『マクロス ゼロ』で板野さんから直接指導を受け、”板野サーカス”の極意を学んだそうです。
「戦闘機の挙動からミサイルの飛ばし方、アクションやカメラワークに至るまで、アニメーションの基本となる考え方を徹底的に叩き込まれました」「最初に教えてもらった人が板野さんだったことは、確実に後の自分に影響してますね」とのこと。
そんなみうらさんが手掛けた『ドラゴンボール超ブロリー』の戦闘シーンは、ブロリーの放ったエネルギー弾が悟空とベジータを猛スピードで追尾し、それをギリギリで回避するなど、まさに”板野サーカス”を彷彿させるカットに仕上がっています。
このシーンについて、みうらさんは以下のようにコメント。
板野さんは”サーカス”を描く際にミサイルに性格付けをすることで、追尾軌道のバリエーションを作ったそうです。このカットでも、真っ直ぐに悟空を追う弾もあれば、回転しつつ先回りするような弾もある。そうやって3種類ぐらいのパターンを作り、動きが単調にならないように心掛けました。
なお、このシーンは30秒程度の短さですが、みうらさんが最初に作ったプリビズ映像は100秒ほどあったそうです。それを長峯監督が30秒に編集し、テンポのいいアクションに作り直したらしい。
しかも、プリビズ作りに1ヵ月、編集・レイアウトに1ヵ月、さらにCGアニメーションの制作にも1ヵ月、計3ヵ月かかったという。本編ではあっと言う間ですが、戦闘シーン一つに大変な手間がかかってるんですねぇ。