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映画『ワンダーウーマン』はダメウーマン?ネタバレ感想

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どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。

ちょっと最近バタバタと忙しいこともあり、更新が滞りがちになっててすみません(^_^;)

ただ、なかなか映画館に行けないから映画を観る頻度が減ってしまった…かと思いきや、DVDやAmazonプライム・ビデオやNetflixでしっかり観ているので意外と減ってなかったりします(むしろ映画の鑑賞回数自体は増えてるような…w)。

僕自身は映画館で観るのが好きなんですけど、「映画館へ行けない」 → 「ストレスが溜まる」 → 「家で観ることでそのストレスを解消する」っていう、変なスパイラルにはまってしまったのかもしれませんねえ(^_^;)

というわけで本日は、久々に友人の江須田くん(仮名)が登場しますよ(笑)。皆さん、完全に忘れてるかもしれませんが、映画に対して常に辛口な意見ばかりを言っている”面倒くさい映画マニア”の江須田くんです。そして本日のお題は『ワンダーウーマン』!


※以下ネタバレしてます


■あらすじ『かつて軍神アレスと戦ったアマゾン族が暮らしている孤島セミッシラ。この島で女王ヒッポリタ(コニー・ニールセン)の一人娘として育ったダイアナは、ある日島の近くで溺れていたスティーブ・トレバー(クリス・パイン)を助ける。彼から悲惨な戦争が起きていることを知らされたダイアナは、人々を救うためにロンドンへ向かった。しかしワンダーウーマン(ガル・ガドット)となって悪と戦うことを決意したダイアナに、軍神アレスの魔の手が迫る…!』


管理人:やあ江須田くん、久しぶり!

江須田:久しぶり…でもないだろ。割としょっちゅう会ってるじゃん。

管理人:まあ、このブログでは久しぶりなわけで(笑)。今日は『ワンダーウーマン』の話だけど、観てどうだった?

江須田:どうと言われても…特別に「面白い!」って感じではなかったなあ。

管理人:え〜?世界中で大ヒットしてトータルの興収は8億ドルを超え、ファンの評価も上々で「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)の中で最高の出来栄えだ!」って絶賛されてたのに…。

江須田:そりゃ今までのDCEU作品がボロボロだったからだよ!

管理人:身も蓋もない言い方やな(笑)。

江須田:実際そうなんだからしょうがない。だから、「『スーサイド・スクワッド』よりはマシだった」という意見には同意できるけど、『ワンダーウーマン』自体が最高か?と言われれば、やっぱ大したことないと思うよ。

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管理人:具体的にはどの辺が?

江須田:まず、ワンダーウーマンが活躍するまでの前フリが長いよね。

管理人:前フリ?

江須田:この映画って、セミッシラ島で暮らすダイアナの幼少期から物語が始まるじゃない?小さなダイアナが徐々に成長していって、やがて美人のガル・ガドットになって日々の戦闘訓練に明け暮れて…という様子を丁寧に描いてるんだけど、ちょっと長すぎるよ。

管理人:う〜ん、そうかな〜?

江須田:僕らが観たいのはワンダーウーマンがカッコ良く活躍する姿であって、「ワンダーウーマンの生い立ち」みたいな状況説明は最小限にとどめて欲しいわけよ。もちろん説明シーンは必要だけど、ダイアナが島を出てロンドンに行くまで50分近くもかかって、その間ほとんどドラマが進展しないのはいくらなんでもダルすぎる。

管理人:その50分の間にダイアナの背景を語ったり、大切な人(スティーブ)との出会いを描いてるわけだから、かなり重要なシーンだと思うけど。

江須田:この映画が本当に面白くなるのは西部戦線に到着して、英仏連合軍とドイツ軍に挟まれた無人地帯(ノーマンズ・ランド)をワンダーウーマンがたった一人で突破するシーンからじゃん?確かに、あのシーンを観た時は「うおおお〜!」って興奮したけどさ、そこに至るまでが退屈でどうしようもなかったよ。

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管理人:「アクション映画なのに最初の見せ場まで50分もかかる」と言われれば、確かにそうかもしれないね。でも、セミッシラ島でアマゾン族とドイツ軍の戦闘シーンがあったじゃん。

江須田:あれもなあ(苦笑)。かつて軍神アレスと戦ったアマゾン族の戦士たちが、銃を持ったただの人間に苦戦するってどうなのよ?「『ジャスティス・リーグ』でステッペンウルフと戦った時は結構強かったのに、何でこんなに弱いんだ?」ってガッカリしたわ。

管理人:まあ、ステッペンウルフの時もそんなに強くなかったけどね(笑)。

江須田:そもそも、ダイアナがセミッシラ島を出て戦争に参加しようと決意した”動機”がいまいち釈然としないんだよなあ。

管理人:動機とは?

江須田:「世界では戦争が起きて大変なことになっている」という話を聞いた途端、「きっとアレスの仕業よ!」と強引に推測して島を出ようとするじゃん。周囲の人から「それは考えすぎ」と否定されても「アレスのせいに違いない!」とか言い張って全然話を聞かないしさ。言っちゃ悪いけど、ダイアナってちょっと妄想癖があるんじゃないの?頭おかしいよ。

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管理人:頭おかしいって…言いすぎだよ、それは(苦笑)。

江須田:「主人公の”戦う動機”」って物語を進める上でもの凄く重要なポイントだろ?それを、いい加減な理由だけで押し切ろうとしても納得できるわけないじゃんか。『仮面ライダーBLACK』の南光太郎も怪事件に遭遇するたびに「これはきっとゴルゴムの仕業だ!」って何の根拠もなく断定してたけど、それと一緒だよ!

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管理人:いや、『仮面ライダーBLACK』の場合は実際にゴルゴムの仕業だろ(笑)。

江須田:まあ、百歩譲って前半の退屈さには目をつぶるとしても、全体的な満足度の低さは看過できない。後半になっても全然盛り上がらないんだもんな〜。

管理人:なんで?ルーデンドルフ総監(ダニー・ヒューストン)との対決とかラスボス戦とか、盛り上がるシーンはいっぱいあっただろ?

江須田:盛り上がるどころか拍子抜けしたわ。ルーデンドルフ総監なんてビックリするほどあっけなく殺されてるしさ。だいたい、ガスを吸っただけであんなに強くなるなら、あのガスを量産して兵士に吸わせれば戦争に勝てるだろ。

管理人:確かに(笑)。

江須田:あと、ワンダーウーマンはルーデンドルフ総監を「アレスだ」と決め付けて刺し殺しちゃってるじゃんか。でも実際は間違いだったわけでしょ?それって普通に人殺しだよね?

管理人:え〜?戦争をやってるんだよ?戦場で人を殺すのは当り前じゃない。

江須田:いや、そもそも彼女の目的は「このまま戦争が続いたら何万人もの人が死んでしまう」「だから早くアレスを倒して戦争を終わらせなければ!」ってことだったはずなのに、ドイツ兵を容赦なくぶっ殺しているのは矛盾してないか?って話。結局、ダイアナの視点はあくまでもイギリス側から見た正義であって、”絶対的な正義”じゃないんだよ。もちろんそれが”戦争”ってもんだけど、だったら「人間を救うために戦う」というダイアナの主張はどうなるんだ?ドイツ兵は人間じゃないのかよ?

管理人:いやいや、実際はそんなに殺してないでしょ。

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江須田:まあ、基本的にアメコミのヒーローって、そんなに人間を殺さないもんだけどね、デッドプール以外は(笑)。

管理人:X-MENは結構殺してたような…。

江須田:X-MENは人間と対立してたからね。でも、ワンダーウーマンは「今の人間たちはアレスに操られている」「私がアレスを倒せばドイツ兵も善人に戻るはずだ」と言いながらドイツ兵をバンバン殺してる。それは理屈としておかしいんじゃないの?と言いたいわけよ。

管理人:だからそんなに殺してないってば!

江須田:いや、確かに直接人を殺してる描写はルーデンドルフ総監だけなんだが、そういうことじゃなくて…。例えば、スーパーマンが敵と戦う時は基本的に素手だから、人間を殴ったとしても「本気で殴れば死ぬだろうから、手加減して殴ってるんだろう」と解釈できるわな。でも、ワンダーウーマンは”剣(ゴッドキラー)”という武器を持っていて、これで人間を斬ってるんだよ。しかも西洋の剣だから日本刀みたいに峰打ちはできない。とすれば、斬られた方は死んでいる…ってことじゃないの?

管理人:必ず死んでるとは限らないし、そもそもワンダーウーマンの武器は剣だけじゃないよ。光るロープ(真実の投げ縄)を使って相手の攻撃をかわしたり、投げ飛ばしたりしてる。あと、接近戦では”盾”で相手をぶん殴ったり、盾を相手にぶつけたりして戦ってるよ。キャプテン・アメリカみたいにね(笑)。

江須田:それでも剣でドイツ兵をぶった斬るシーンは何度もあっただろ。やっぱバットマンやスーパーマンなど他のヒーローと比べても、ワンダーウーマンは人間を殺しすぎだと思う。

管理人:う〜ん…。

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江須田:それから、屋上でルーデンドルフ総監に剣を刺したワンダーウーマンはそのまま下に降りて来るじゃん?その後、パトリック卿(デヴィッド・シューリス)がアレスだと判明して戦おうとするんだけど、剣がないことに気付いて一旦屋上まで取りに行くんだよね。あのシーン、要る?要らねえだろ!

管理人:細かいところを観てるなあ(笑)。

江須田:あと、気になったのはスティーブの自爆シーン。

管理人:ああ、毒ガスを積んだ飛行機に乗り込んで、自らの命を犠牲にして大勢の人を救おうとする感動的なシーンだったよねえ。

江須田:この映画で一番クソみたいなシーンだったわ。

管理人:えええええ〜!?

江須田:そもそも「娯楽映画における自己犠牲の場面」っていうのが元々嫌いなんだけど、やるならもっと説得力のある見せ方してくれよと。あれ、スティーブが飛行機を適当なところまで飛ばして、その後パラシュートで脱出すれば死ななくても済んだんじゃないの?なんであの状況で死ななきゃいけないんだよ!

管理人:それはやっぱり、彼の死をきっかけとしてワンダーウーマンが覚醒するために…。

江須田:だろ?それがダメなんだよ!単に”主人公を真のパワーに目覚めさせるためのトリガー”としてスティーブを殺してるだけだから、ストーリー上の必然が全くないんだよ。キャラクターが死ぬ時っていうのは…特に誰かを助けるために死ぬ時は、「どう考えても他に選択の余地がない」という状況を作った上で話を展開させないと、”人の死”ってものが物凄く安易に見えちゃうんだよ。この監督はその辺が全然わかってない!

管理人:う〜ん、まあ「スティーブの死」はもうちょっと上手い描き方があったような気がするよね。ただ、僕は死ぬ直前の「僕は今日を救う。君は世界を救え」というセリフにグッときたのでOKです(笑)。

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江須田:最後のラスボスの”アレス戦”も、CGをバリバリ使った大味なアクションで全然ワクワクしなかったし。「愚かな人間どもに見切りをつけて、俺の仲間になれ」 → 「私は愛を信じる」 → 「ならば死ぬがいい!」というやり取りもテンプレすぎて目新しさが全く無いしさあ…。

管理人:あの辺はもう、アメコミヒーロー映画のお約束だよ(笑)。むしろ、今時あそこまで堂々と「愛」を全面に押し出した演出は逆に天晴れだと思った(笑)。

江須田:結局、この映画は「ガル・ガドットの演じるワンダーウーマンが強くて美しくてサイコー!」ってだけなんだよ。それだけは本当に素晴らしいと思うけど、それ以外はツッコミどころだらけの標準的なアメコミ映画で、特筆すべき点は何もない。

管理人:久しぶりに出て来ても、相変わらず辛辣な評価だねえ…(苦笑)。

江須田:あ、あともう一つ思い出した。

管理人:まだ何かあるの?

江須田:後半、ワンダーウーマンが舞踏会に潜入する時、ドイツ人のおばさんの青い服を盗んで着てたじゃん?服を取られたあのおばさんはどうなったんだろ?もしかして素っ裸で放置されてるのかなあ?だとしたら可哀そう…

管理人:知らんがな!

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