Quantcast
Channel: ひたすら映画を観まくるブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 360

パクリ?『僕のヤバイ妻』と『ゴーンガール』が酷似している件

$
0
0

f:id:type-r:20160420191141j:image

※以下、『僕のヤバイ妻』と『ゴーンガール』のネタバレがあります。

昨夜、フジテレビで『僕のヤバイ妻』という新ドラマが放送されたんだけど、「デヴィッド・フィンチャー監督のサスペンス映画『ゴーンガール』に良く似てるなあ」、「つーかソックリじゃん!」、「パクリじゃないの?」などと話題になっているそうだ。実際にテレビを視聴した人たちも、あまりの激似ぶりに驚いている様子。

デヴィッド・フィンチャー監督の『ゴーンガール』は、作家ギリアン・フリンのミステリー小説を原作に、ベン・アフレックとロザムンド・パイクの主演映画として2014年に公開されている。内容は「一見、幸福そうに見える夫婦だったが、夫のニック(ベン・アフレック)は妻エイミー(ロザムンド・パイク)との結婚生活に疲れ、若い愛人(エミリー・ラタコウスキー)と浮気を繰り返していた。そんなある日、突然エイミーが失踪する。しかし警察が捜索を続ける中、次々とニックに不利な証拠が見つかり、とうとう事件の容疑者にされてしまった」

「さらに愛人の存在もバレて、世間から批判が殺到。ニックの家には連日大勢のマスコミが押し寄せ、全国に”妻殺しの夫”と報道されてしまう。ところが、この事件は全てエイミーが仕組んだ狂言であることが判明!夫の浮気を知った妻が計画した”自作自演の失踪劇”だったのだ…」という物語である。

ゴーン・ガール 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定) [Blu-ray]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2015-04-03)

一方、フジテレビの『僕のヤバイ妻』は、「一見、幸福そうに見える夫婦だったが、夫の望月幸平(伊藤英明)は妻の真理亜(木村佳乃)との結婚生活に疲れ、若い愛人(相武紗季)と浮気を繰り返していた。そんなある日、突然真理亜が誘拐される。しかし警察が捜索を続ける中、次々と幸平に不利な証拠が見つかり、とうとう事件の容疑者にされてしまった」

「さらに愛人の存在もバレて、世間から批判が殺到。幸平の家には連日大勢のマスコミが押し寄せ、全国に”不倫夫”と報道されてしまう。ところが、この事件は全て真理亜が仕組んだ狂言であることが判明!夫の浮気を知った妻が計画した”自作自演の失踪劇”だったのだ…」という物語である。

一応、ドラマの第1話では真理亜の狂言かどうかは明らかにされておらず、無事に発見された真理亜が「ニヤリ」と笑うシーンで終わるのみ。しかし、身代金の2億円を手に入れ、「これを預かっておいて下さい」という手紙と共に共犯者と思われる男(佐々木蔵之介)に渡す場面があることから、彼女の計画と見てまず間違いないだろう。

というわけで、2つのドラマを比較してみると、設定やストーリーがほぼ同じ構成だとわかって驚いた。あまりにも似ているため、「もしかして『僕のヤバイ妻』の原作が『ゴーンガール』なのでは?」と思って調べてみたが、どうも”完全オリジナル”のストーリーらしい。

脚本を書いた黒岩勉という人は、過去に『ストロベリーナイト』や『謎解きはディナーのあとで』や『LIAR GAME』などの有名ドラマを手掛けており、自分で小説も書いている。主にミステリーや心理サスペンス系が得意なようで、本作でも緊迫感溢れるシーンが印象に残った。

f:id:type-r:20160420191142j:image

まあ、現段階では『僕のヤバイ妻』が『ゴーンガール』のパクリなのか、それとも偶然似ているだけなのか判断できかねるが、どちらにしてもシナリオが上がってきた時点で「これ『ゴーンガール』に似てないっすか?」と指摘するスタッフが一人ぐらいいなかったのかなと。そこが気になるんだよねえ。

ちなみに僕の個人的な感想を述べると、「確かに『ゴーンガール』にそっくりだが、これはこれで面白い」という感じである。特に終盤の「主人公が身代金を持ってあちこち走り回る場面」は『ゴーンガール』には無い独自のスリルを生み出していて、『ゴーンガール』を連続ドラマにしたらこういう雰囲気になるのかも…と感心させられた。

また、キャスティングも絶妙で、「妻を裏切り殺人を企てようとするものの、逆に警察から疑われてアタフタする主人公」を演じる伊藤英明が『ゴーンガール』のベン・アフレックを彷彿させる。そして何より凄いのが、木村佳乃の存在感だ。

世間の人には「夫に尽くす貞淑な妻」と思わせ、しかし裏では恐るべき計画を着実に実行するという『ゴーンガール』のロザムンド・パイクと、イメージが実に良く似ているのだ。日本でロザムンド・パイクの役をやれる女優といえば、「木村佳乃しかいないだろう」と思わせるに十分なインパクトを放っている。

f:id:type-r:20160420191143j:image

なお、『僕のヤバイ妻』の第1話は木村佳乃が発見されるシーンで終わっており、『ゴーンガール』で言えばほぼ終盤に当たる。ここから2話以降のストーリーをどのように展開させるのか、非常に気になるところだ。もしかすると『ゴーンガール』とは全然違う物語になる可能性もあるので、ぜひ続きも見てみたい。


●関連記事

あのシーンはこうして生まれた!映画『ゴーンガール』の裏側を徹底解説

●人気記事一覧

これはひどい!苦情が殺到した日本語吹替え版映画ワースト10

日本映画のレベルが低くなったのはテレビ局のせい?

まさに修羅場!『かぐや姫の物語』の壮絶な舞台裏をスタッフが激白!

町山智浩が語る「宮崎アニメの衝撃の真実」

「映像化不可能」と言われている小説は本当に不可能なのか?

大友克洋監督/『AKIRA』がアニメ界に与えた影響のすごさを検証する


このブログについて(初めての方はこちらをどうぞ)

トップページへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 360

Trending Articles